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タルト・タタン風 焼きリンゴのケーキ ~名古屋栄養専門学校 簡単お菓子講座~

タルトタタン

●タルト・タタン風 焼きリンゴのケーキ

(7cmのセルクル・3個分)

<生地>

クッキー(ムーンライト) 8枚

無塩バター 20g

薄力粉 小1

牛乳 小2

<リンゴのキャラメリゼ>

紅玉 3個

無塩バター 30g

グラニュー糖 大3

レモン汁 少々

シナモン 少々

<ホイップクリーム>

生クリーム 70g

グラニュー糖 小1

ミント 3個

粉糖、シナモン 少々

①生地を作る。ビニール袋にクッキーを入れ、綿棒でたたき粉々にする。ボウルに移し、溶かしたバターを加えゴムベラで混ぜる。薄力粉、牛乳の順に加え混ぜ、その都度均一に混ぜる。

②セルクルを、オーブンペーパーを敷いた天板の上に置き、①を3等分して平らにならす。180℃に予熱したオーブンで15分焼き、網の上で冷ます。

③リンゴのキャラメリゼを作る。紅玉を8等分して皮をむく。フライパンに細かくちぎったバターと砂糖を乗せ、弱火にかける。溶けたら紅玉を加え、中強火で焼き色を付ける。

④ホイップクリームを立てておく。②の生地にセルクルを乗せ、③を入れて組み立てていく。セルクルを外しホイップクリームを飾り、シナモンと粉糖をかけミントを飾り出来上がり。

タルト・タタンというケーキは、実は元々は失敗から生まれたお菓子だと言われています。

フランス中部のソローニュ地方で、2人でホテルと切り盛りしていたタタン姉妹が、忙しさのあまりにいつも作っていたタルトの手順を間違え、タルト生地を型に敷くのを忘れてしまい、リンゴだけを焼き始めてしまいました。仕方なく後からタルト生地を上からかぶせて焼き上げました。

それがお客さんに大好評だったことから、そのホテルの名物になりました。

そして、フランスを代表するお菓子のひとつにまでなったのです。

私がご紹介したレシピは、このタルト・タタンを更に簡単に、1人分からでも仕上げられます。

フランスのレストランで働いている頃、このタルト・タタンを伝統的な作り方で提供していました。

ところが当時のフランス人のスー・シェフ(2番手のシェフ)は、それが気に入らなかった。もっと美味しいタルト・タタンを作ろうと考え出されたのがこの形でした。

この作り方では、1人分から作れるので下の生地がリンゴの水分で湿気ることがないのです。サクサクの生地を、熱々のリンゴと一緒に食べられる。その方がいいじゃないか!と彼は考えたようです。

フランスで料理を学び、一番の衝撃だったことは、“型にとらわれない”ということ。

伝統的な作り方を根底に置き、もっと良い方法があると自由に飛躍していく。ルールはないのです。

そんな新しいタルト・タタンを、更に手軽に作れるレシピにアレンジしました☆

思い出深い一品です。